AWSのNATゲートウェイにおける1つのアベイラビリティーゾーン(AZ)あたりの上限は5つ

こんにちは、皆さん!
今回は、Amazon Web Services(AWS)のネットワークアドレス変換(NAT)ゲートウェイに関する仕様についてお話しします。AWSのNATゲートウェイは、パブリックサブネット内のプライベートサブネットへのトラフィックをルーティングするために使用される重要なツールです。

2023年5月26日現在、AWSのNATゲートウェイは、可用性を高めるために複数のアベイラビリティーゾーン(AZ)にわたってデプロイできますが、1つのAZあたりのNATゲートウェイの上限は5つです。

つまり、1つのアカウント内で1つのAZに最大5つのNATゲートウェイを作成できるということです。(NAT gateway per AZ というクォータ申請をAWS側に行いAWSより承認されれば追加の使用が可能)

なぜ1つのAZあたりの上限が5つに制限されているのでしょうか?これは、AWSがサービスの信頼性と可用性を確保するためのデザイン上の決定です。各AZは物理的に分離されたデータセンターであり、災害やハードウェアの故障に備えて冗長性を提供しています。しかし、無制限のNATゲートウェイの作成は、一部のユーザーが1つのAZを過剰に使用する可能性があり、他のユーザーにとっての信頼性と可用性に悪影響を与える可能性があります。そのため、上限が設けられています。

この制限は、大規模なアプリケーションや複雑なネットワークインフラストラクチャを運用する組織にとって特に重要です。AZごとに5つのNATゲートウェイを使用することで、トラフィックの負荷を分散させ、可用性を高めることができます。また、各AZに1つのNATゲートウェイをデプロイすることで、異なるAZ間での※フェイルオーバーも容易になります。

AWSのNATゲートウェイは、さまざまな要件に合わせてスケーリング可能で柔軟な設計となっています。この上限の制約により、AWSはサービスの信頼性とパフォーマンスのバランスを取りながら、多くのユーザーに対して高品質なネットワーキングソリューションを提供しています。

以上が、AWSのNATゲートウェイにおける1つのアベイラビリティーゾーンあたりの上限が5つである仕様についての説明です。この制限を理解することで、より効果的にAWSのネットワーキングリソースを活用し、信頼性と可用性の高いインフラストラクチャを構築できるでしょう。


※フェイルオーバー:フェイルオーバーは、システムやサービスの障害が発生した場合に、自動的にバックアップや代替のリソースに切り替えるプロセスを指します。主な目的は、システムの可用性や信頼性を高めることです。

タイトルとURLをコピーしました